J-Law°

司法試験・予備試験受験生やロー受験生のモチベーション維持のために、定期的に問題の検討をしていきます。

advice : 読み解く合格思考〔憲法〕改訂版の使い方を研究する~その4:問題演習編

今回は、旧司法試験・予備試験・司法試験の問題演習にピックアップして、使い方を研究してみたいと思います。

今までの部分はインプット部分です。

しかし、アプトプットが試験対策としては重要です。インプットはアウトプットしながらやればいいと思いますから、アウトプットいかに早く取り組むことが重要です。

 

1 改訂にあたって…

 本書の書評には、問題の量が少ないとの指摘がなされていました。改訂すると、量が増える関係で問題を削ることもあるそうですが、できる限り削らないようにしました。旧司法試験(昭和56年度第1問)の問題を一問削りましたが、その代わり予備試験を3問追加しました。また、新司法試験では平成25年度と平成27年度の代わりに、平成30年度と平成31年度を新しく書きました。なお、初版の司法試験の部分については見ることで勉強になりますので見ておくといいと思います。旧司法試験(昭和56年度第1問)については、ブログの方で取り上げてみようかなと考えていますが、いまのところ未定です。

 

2 問題演習の注意点

 問題演習については、知識が不定着な段階でもやってしまって構いません。むしろ、アウトプットしながら覚えて、定着していけばいいと思っています。「え、そんな段階で解いて解けるの?」なんて思っている人もいると思います。個人的には、構いません。とりあえず、総論の思考をなんとなく理解でき、各論も見て、問題をやってみましょう。できなくて構いません。すぐに解説を見てしまっていいのです。解説を見ながら、答案を構成してみましょう。解説を読み、理解し、構成する。これを繰り返していきましょう。そのうち、解説を見ずに、問題だけから答案構成をすることができるようになります。ここまで、できれば問題ないです。そこまで、できるまでやりまくることが重要です。

 なお、予備試験の問題は、やや難しいので、旧司法試験レベルの問題を用意しておく方がいいと思います。レベル1とレベル2の問題を権利ごとに用意しておくとよいと思います。

 

3 参考答案の使い方

 「参考答案がないとわからないので、参考答案ください」。後輩指導の中で、こういう言葉をよく聞きました。参考答案がほしいのはわかるのですが、それが絶対的に必要なものではありません。参考答案をどうやって使うべきかどうかについて、語ってみたいと思います。

 参考答案の利点はいくつかあります。一番は、”どのように書けばいいのかがわかる”ということです。なので、初学者の人にとっては、どのような構成で書けばいいのかを把握するために、参考答案を読むことは大事だと思います。しかし、答案の構成がある程度わかってきた人は、参考答案は必ずしも必要ありません。参考答案がある場合は、初学者とは違った使い方をするべきだと思います。

 ダメな人は、参考答案を読んで、それを書けるようにしようとします。しかし、これは参考答案を正しく使っているとは、個人的に、思いません。では、どのように使えばいいのか。

 まずは、批判的に読むことです。どの参考答案も完璧なものはありません。どこをどうすればもっと良い答案になるのかを考えることです。

 次に、どうしてその答案がそういう記載をしているのかを分析することです。その人がどのような意図や論理をもって、書いたのかを考えて読むことです。ナンバリングにも意図があるはずです。いずれも、参考答案を漫然と読み流すのではなく、むしろ答案添削者という視点で使います。

 最後に忘れてはならないのが、参考答案は所詮、参考にすぎません。それがすべてではありません。自分でちゃんと構成すること・書くことが大切です。解説を読めば、答案を構成すること・書くことはできるはずです。それができないのは、解説が悪いか、自分が考えていないかの2択です。

 あくまでも個人的意見ですが、一番言いたいのは、頭を使って考えながら使うことです。それがすべて、受け入れるだけでは意味がないということです。

 

というわけで、問題演習について少し研究してみました。個人的な意見も含まれていますが、これをもとに研究してみてください。

最後は、統治分野について研究してみたいと思います。

統治編⇒https://j-law.hatenablog.com/entry/2020/08/17/221107