2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧
入口の特定ができたので、具体的な検討に入ります。 人格的権利説へのあてはめがちゃんとできていますか? 検討編①⇒https://j-law.hatenablog.com/entry/2020/05/30/191811 Ⅲ 知識の整理―13条後段 1 新しい人権の保障はできるのか?-13条後段の解釈【保障…
Ⅰ 問題の分析 慶應義塾大学大学院法務研究科(通称「慶應ロー」)2019年度の問題です。この問題を読んだ受験生は、「13条後段の問題でそれなりに書ける!」と思ったことでしょう。しかし、この問題は非常によくできていて、ちゃんと考えていないと薄っぺらな…
もう検討課題も、7まで来ました。 みなさんと一緒に頑張っていきたいと思います。 検討してほしい問題やテーマなどがあれば、言ってください! さて、今回は、慶應ロー2019年度です。 ※昨日は2017年度と言っていましたが、間違えでした。2017年…
Ⅲ 本問の検討2-制度B 制度Bは、保護者に投票権を与えるという制度です。選挙制度の合憲性を論じていくのは変わりないので、制度Aと判断枠組みの大きな流れは変わりありません。もっとも、制度Bの一番の問題点は、一人一票の原則に正面から違反しているよう…
検討編①で確認した知識を使ってみましょう! 検討編①⇒https://j-law.hatenablog.com/entry/2020/05/26/211438 Ⅱ 本問の検討1-制度A 制度Aは世代別に選挙区を設けるという制度です。選挙制度の合憲性を論じていくのですから、制度形成の論理に従った判断が…
Ⅰ 知識の整理―選挙権 1 2つの場面-権利制限の論理と制度形成の論理 選挙権[1]は、選挙制度の存在を前提とする制度的権利です。そのため立法裁量が認められます。ここで、判例を分析すると、①権利制限の論理と②制度形成の論理の2つのパターンがあることに…
選挙権と選挙制度について考えていきます。 司法試験では出にくいですが、基本となる判例くらいは押さえておくべきです。 中央ロー2019年度の問題(下記URL)です。 この問題、正直、どう書けばいいのかわからない。 苦悩の検討資料ですが、一緒に考…
Ⅳ 個別具体的検討-立法目的の変遷を中心に 目的とは「なぜ両者を区別しているのか」という意味を表します。つまり,目的が「合理的な根拠」に基づいているかを審査しているのです[1]。緩やかな場合は,恣意的な目的でない一応の根拠があれば足りると考えら…
※検討編①の続きです https://j-law.hatenablog.com/entry/2020/05/22/170053 2 堀木訴訟における判例理論[1] ⑴ 審査を緩やかにする「事柄の性質」 合理的な区別か否かの判断枠組みの定立においては,裁量の要素が影響を与えることは,明らかです。 例えば,…
Ⅰ 憲法「判例」の射程 判例とは,先例としての価値のある判断部分でした。憲法判例も他の判例と事情が変わらず,正確には,先例としての価値のある部分のみが判例です。しかし,憲法に関する判断がなされる判決は,他の法律と比べて,少ないです。厳格に先例…
「憲法判例の射程」について検討していきたいと思います。 司法試験本番に近いスタイルにしてみました。 ※スタイルを近づけただけで、ロー受験生も解くべきと思っています。 法学セミナーでも同様の問題はあります(今回の検討資料の参考にしています。)し…
どーも。 さすがにちょっと休憩することにします。 判例・判例の射程についての記事が想像以上に読まれていました。 みなさんの勉強の手助けとなれていたら、うれしいです。 読んで、理解して、実践して、復習する。 この繰り返しが重要ですから、問題検討ま…
Ⅲ まとめ-判例の射程に関する思考 前回の記事を読んで、「判例」や「判例の射程」という言葉の意味について、なんとなくわかってきたでしょうか。「判例の射程」の勉強の仕方がなんとなくわかってきたでしょうか。一度、思考の仕方を順にそって整理してみま…
Ⅰ 「判例」とはなにか。 0 判例の意義を知る必要性 「判例は重要です。事案で使うようにしましょう。」とよく聞きますが、そもそも「判例」とは何でしょうか。問題文でも「判例に即して」と言いますが、判例をどうすればいいのか、学習を進めていくと常に疑…
どーも。 Intervalにしようかと思ったのですが、 司法試験の日程が決まったのもあり、司法試験に向けた問題にしようと思います。 民法の予想問題です(まじで出てもおかしくないやつ)! 単なる予想問題だけではありません。 今回の中心となるテーマは、“判…
Ⅳ 本問の検討2-司法権の対象 問題文に「この問題が司法権による憲法的判断の対象となるか明らかではない」と書かれています。この点についても憲法上の主張をしておかなければなりません。本問のメインは上記の通りの検討ですから先に解説を書きましたが、…
Ⅲ 本問の検討1-憲法上の権利の主張 では、本問の検討をしていくことにします。本問では、弁護士会とその構成員であるXの権利との関係ですから、上記の判例を手掛かりにして定立した判断枠組みを応用します。 そうすると、Xの簡潔の主張は、「義捐金とし…
Ⅰ 知識の整理1-私人間効力と間接適用説 憲法は、国家vs国民の場面において適用される法です。そのため、国民vs国民の場面では憲法の規定は直接適用でません。しかし、憲法の規範が及ばないからと言って、憲法上の権利を侵害していいはずがありません。この…
本来であれば、司法試験だったんですね。 私は、中日あけの4日目にバランスを崩しました。 そんなとき、TKCの屋上に出て、 「空って広いんだな」 と思ってました。やばいっすね。 そんなのはおいといて、 今回は、私人間効力についての問題! 慶應義塾大…
どーも。今回はinterval回です。 問題と検討ばかりだと、休む時間がないので、 1問に1回くらいはこういう感じで、軽く書こうと思います。 そういえば、まだ、挨拶をしていなかった… 中央大学法学部を卒業し、 慶應義塾大学大学院法務研究科(慶應ローのこ…
Ⅴ 個別具体的検討 1 目的の検討 目的については,まず,目的をきっちりと認定することから始めましょう。ここでの目的は,違憲の対象となっている部分の目的です。すなわち,本件法4条の目的であり,本件法全体の目的(本件法1条)ではありません。本件法1…
Ⅳ 判断枠組みの定立 当事者間において,もっとも争点となり得るのは判断枠組みの定立だと思います。というのも,仮に厳格な審査基準となった場合には,違憲になる可能性が高く,被告としては,これを防ぎたいからです。このように判断枠組みの定立の検討は重…
Ⅰ 改訂者の意図 問題を作る側がどのようなことを考えて作るのかを知ることは、意外に問題分析にとって役に立つことが多いです。司法試験においては、出題趣旨で出題者の意図、採点実感で採点者の意図がわかるようになっています。出題趣旨で出題者の意図を把…
せっかく作ったので、時間のある限り更新していきます。あくまでも勉強・議論の材料として提供するものです。 今回は、ロー受験生だけでなく、司法試験受験生も対象の問題。検討課題1がレベル2であるとすると、検討課題2はレベル4かな…。 問題は、旧司法…
Ⅴ 時間的条件を付与した許可だとどうなるのか? いままでの検討は、設問1についての検討です。ここからは設問2についてです。設問2は、時間的な条件を付けた形での許可処分です。この条件が付与されたことで、なにが変わるのかを考えながら検討していきま…
Ⅳ 個別具体的検討 本件不許可処分の理由は、Xらの集会が聖火リレーのすぐ横で開催されると東京オリンピックを熱烈に歓迎するグループが講義に押しかけて混乱が予想されるからというものです。 このような混乱がなされると、どのような権利が侵害されるおそ…
Ⅲ 判断枠組み 1 知識の整理3-泉佐野市民会館事件を読む 泉佐野市民会館事件判決では、「正当な理由」の合憲限定解釈が用いられました。判例を分析的に読んでいきましょう。 「集会のように供される公共施設の管理者は、当該公共施設の種類に応じ、また、…
Ⅰ 問題の分析~入口の特定~ 中央大学法科大学院にしてはオーソドックスな問題でした(この言葉の意味は過去問演習をしていればわかるはずです。)。この問題文を読んだ時点で、泉佐野市民会館事件判決(最3小判平成7・3・7民集49巻3号687頁〔Ⅰ-81〕)に沿…
最初の検討は 中央大学法科大学院2020年度〔憲法〕 問題は下記のURLから確認を。 https://www.chuo-u.ac.jp/academics/pro_graduateschool/law/orientation/selection/past/ 検討した結果はしばしお待ちを…。 検討編①⇒https://j-law.hatenablog.com/entry…